自律神経の乱れ、まずは「呼吸」から|深く息をする身体をつくるセルフケア入門

「なんとなく調子が悪いけど、原因が分からない」
「疲れが抜けない」「眠りが浅い」「焦るような感じが続く」——

こうした不調、もしかしたら呼吸が浅くなっているのがはじまりかもしれません。

呼吸は、自律神経と直結しています。
だからこそ、“呼吸を整える”ことが、自律神経を整える一番やさしい方法でもあるのです。


呼吸が浅いと、身体はずっと緊張している

私の施術でもよく感じるのですが、
自律神経が乱れている人ほど、呼吸が浅く、背中がかたく、後頭部が緊張していることが多いです。

これは、身体が「ずっと交感神経モード=緊張モード」に入ったままになっているから。

呼吸が浅いということは、アクセルを踏みっぱなしで走っているようなもの
それが続くと、知らず知らずのうちに疲れや不安、不眠などが現れてきます。


自律神経は“アクセル”と“ブレーキ”のバランス

浅い呼吸はアクセル踏みっぱなしの状態

交感神経=アクセル、副交感神経=ブレーキ。
自律神経は、この2つのバランスで身体を保っています。

でもストレスやスマホ、仕事の集中、姿勢の崩れなどで、
私たちの呼吸はどんどん浅く、早くなりがちです。

これはアクセルをずっと踏んでいるようなもの。
心身ともに「休む余裕」がなくなってしまいます。


ブレーキ(副交感神経)を使うには“吐くこと”が大事

呼吸には、「交感神経を働かせる吸う動き」と、
「副交感神経を働かせる吐く動き」があります。

つまり、リラックスしたいなら、吐く呼吸がカギ

実際、深くゆっくりと息を吐くことは、
自律神経に「休んでいいよ」というサインを送る行為なんです。


まずできること:ゆっくり吐く呼吸を習慣に

呼吸は、1日におよそ2万5千〜3万回。
それだけ繰り返しているのに、
私たちはふだん、そのほとんどを無意識にやり過ごしています。

でも、だからこそ。
「深く息をする」ことを、もう一度ちゃんと取り戻すだけで、身体は変わっていきます。

何かを新しく始めるよりも、
今ある“呼吸”に目を向けることから整えていきましょう。

まずは、簡単な呼吸のリズムから始めてみてください。


吸う2〜4秒、吐くはその倍の長さで

例:4秒吸って → 8秒でゆっくり吐く

この“吐く時間を長くする”だけでも、
自律神経のバランスは変わってきます。

寝る前や、お風呂あがりなどの静かな時間におすすめです。


鼻で吸って、口をすぼめて細く吐く

  • 鼻で空気を吸う

  • 口をすぼめて、細くゆっくり吐く

このリズムを続けると、身体の緊張がゆるみ、
「深く息をする」感覚が戻ってきます。

無理にたくさん吸おうとしなくても大丈夫。
大事なのは、息を“吐く”ことで身体のブレーキを踏むことなんです。


まとめ|呼吸が深くなると、自律神経は勝手に整いはじめる

身体って、ちょっとしたきっかけで変わりはじめます。

呼吸が浅くなる → 緊張が抜けない → 自律神経が乱れる
でも逆に、
呼吸が深くなる → 背中がゆるむ → 血流が通りやすくなる → 自律神経が整いやすくなる

「まずは呼吸から」
そう思ってもらえたら、それだけで身体の反応は変わっていきます。


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